コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

皇帝伝 こうていでん De vita caesarum

1件 の用語解説(皇帝伝の意味・用語解説を検索)

世界大百科事典 第2版の解説

こうていでん【皇帝伝 De vita caesarum】

1世紀のローマの伝記作者スエトニウスの著したユリウスカエサルからドミティアヌスに至る12人の皇帝の伝記。《皇帝列伝》《十二皇帝伝》などとも訳される。冒頭の一部を除いてほぼ完全に現在まで伝えられている。本書は,主題に対する関心の強さと簡潔な文体で近世に至るまで伝記の模範とされた。各章は主人公の出自に始まり,生い立ちから帝位に就くまでを記述する。次に個々人に応じてその人物の性格,行動が描かれ,多くの逸話が挿入される。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

世界大百科事典内の皇帝伝の言及

【スエトニウス】より

…彼は小プリニウスの友人で,トラヤヌス帝,ハドリアヌス帝の時代に活躍した。著作としては,部分的に現存するローマの修辞家,詩人たちの伝記《名士伝》,カエサルからドミティアヌスに至る12人の皇帝の伝記《皇帝伝》がよく知られている。文芸の一ジャンルとしての伝記は,古典期ギリシアの歴史記述以来の長い伝統の上に立っており,スエトニウスもこの流れの中に位置する一人であったが,中世,近世を通じて,ほぼ同時代の伝記作者プルタルコスよりもはるかに大きな影響を及ぼした。…

【伝記】より

… ここまでは東西軌を一にした推移といえようが,独立した伝記ジャンルのその後の発展となると,秤皿は大きく西洋のほうに傾く。すでにローマ時代,スエトニウスの《皇帝伝》は,ゴシップ的な語り口で,12人の帝王の風貌と性行を鮮やかに浮かび上がらせて近代伝記を先駆する趣があり,歴史家タキトゥスの鋭利な人物描写の冴えとともに忘れがたい。しかし伝記ジャンルのめざましい発達は,やはりルネサンス以降の話で,とくにイタリアのバザーリによる《もっともすぐれた画家,彫刻家,建築家の生涯》(《芸術家列伝》,1550)は,その顔ぶれの包括的なこと,多様なエピソードの織りこみ方の巧みさできわだっている。…

【ラテン文学】より

…ほかにウェレイウス・パテルクルスVelleius Paterculus,クルティウス・ルフスCurtius Rufus,フロルスなどの歴史家の名がみられる。またそのほかの散文作家には,小説《サテュリコン》の作者ペトロニウス,百科全書《博物誌》の著者の大プリニウス,《書簡集》を残した雄弁家の小プリニウス,農学書を残したコルメラ,2世紀に入って,《皇帝伝》と《名士伝》を著した伝記作家スエトニウス,哲学者で小説《黄金のろば(転身物語)》の作者アプレイウス,《アッティカ夜話》の著者ゲリウスなどがいる。 詩の分野ではセネカの悲劇のほかに,叙事詩ではルカヌスの《内乱(ファルサリア)》,シリウス・イタリクスの《プニカ》,ウァレリウス・フラックスの《アルゴナウティカ》,スタティウスの《テバイス》と《アキレイス》など,叙事詩以外ではマニリウスの教訓詩《天文譜》,ファエドルスの《寓話》,カルプルニウスCalpurniusの《牧歌》,マルティアリスの《エピグランマ》,それにペルシウスとユウェナリスそれぞれの《風刺詩》などがみられる。…

※「皇帝伝」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

皇帝伝の関連キーワードエトルリア人エンニウスガイウススエトニウスペトロニウスリウィウスオクタビアヌスプリニウスローマの泉ローマの祭り

今日のキーワード

トランスアジア航空

台湾・台北市に本拠を置く航空会社。中国語名は復興航空。1951年、台湾初の民間航空会社として設立。83年に台湾の国産実業グループに経営移管され、組織改編を実施した。92年に国際チャーター便の運航を始め...

続きを読む

コトバンク for iPhone

皇帝伝の関連情報