アエオニウム(読み)あえおにうむ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アエオニウム」の意味・わかりやすい解説

アエオニウム
あえおにうむ
[学] Aeonium

ベンケイソウ科(APG分類:ベンケイソウ科)の多肉植物。カナリア諸島を中心に36種が知られる。顕著な根出葉をもち、茎頂から円錐(えんすい)花序を出し、数十から数百の黄花をつける。花弁は十数枚から三十数枚で、雄しべはその2倍ある。この属は有茎種と無茎種の2群に分かれ前者の黒法師A. arboreum (L.) Webb. et Berth. var. atropurpureum cv.は強い光線のもとでは葉が黒く、高さは1メートルになる。紅姫A. haworthii (S.D) Webb. et Berth.は草丈数十センチメートルで枝から気根を出す。無茎種の明鏡(めいきょう)A. tabulaeforme (Haw.) Webb. et Berth.はロゼットが径50センチメートルになる。いずれも寒さに弱い。

[湯浅浩史 2020年3月18日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android