アオメアブ(読み)あおめあぶ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アオメアブ」の意味・わかりやすい解説

アオメアブ
あおめあぶ / 青眼虻
[学] Cophinopoda chinensis

昆虫綱双翅(そうし)目短角亜目ムシヒキアブ科に属する昆虫。体長20~28ミリメートル、黄褐色ないし赤褐色の大形種。複眼生体では青緑色に美しく光る。はねは全体に淡褐色、脚(あし)は黄褐色の脛節(けいせつ)を除いて黒色腹部は黄褐色で、雄ではときに暗色を帯びる。北海道を除く日本全土に分布し、平地にすみ、夏に多くみられる。日本以外では、朝鮮半島、中国、台湾および東南アジア各地に広く分布する。成虫はほかの昆虫をとらえて吸血する。ときには、自分の体より大きなトンボセミなどを獲物としてねらうことがある。別属のシオヤアブPromachus yesonicusとともに、獲物を狩る精悍(せいかん)な姿は夏の風物となっている。

倉橋 弘]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

小学館の図鑑NEO[新版]昆虫 「アオメアブ」の解説

アオメアブ
学名:Cophinopoda oldroydi

種名 / アオメアブ
解説 / 平地にすみます。日なたに静止し、近づく昆虫をとらえて体液を吸います。
目名科名 / ハエ目|ムシヒキアブ科
体の大きさ / 20~29mm
分布 / 本州~南西諸島
成虫出現期 / 6~8月

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