日本大百科全書(ニッポニカ) 「アサイヤシ」の意味・わかりやすい解説
アサイヤシ
あさいやし
assai palm
[学] Euterpe
ヤシ科(APG分類:ヤシ科)アレカヤシ亜科ワカバキャベツヤシ属の総称。中央アメリカから南アメリカのブラジル、ペルーのアマゾン地帯にかけて分布し、山野によく生える。54種知られるが、エデュレスE. edulis Mart.とオレラケアE. oleracea Mart.はもっとも有名。高さは20メートルを超すことはなく、幹は細く径12~20センチメートル、周りに環状痕がある。羽状葉は湾曲し、小葉は光沢のある緑色で櫛(くし)状をなして下垂し、美しい。雌雄同株で単性花をつける。果実も若葉も食用になり、幹の芯(しん)になる棒状の若芽はタケノコの先端の若芽に似て、パルミットと称し、料理に使われる。缶詰にして輸出もされる。
[佐竹利彦 2019年4月16日]