アジア・ヨーロッパ会議(読み)アジアヨーロッパかいぎ

百科事典マイペディア 「アジア・ヨーロッパ会議」の意味・わかりやすい解説

アジア・ヨーロッパ会議【アジアヨーロッパかいぎ】

アジアとヨーロッパの首脳が,政治,経済,文化など広範囲な分野で定期的に協議する会議。Asia-Europe Meetingを略してASEMとも。1996年,第1回首脳会議がタイの首都バンコクで開催。参加したのは,EUヨーロッパ連合加盟15ヵ国とヨーロッパ委員会,アジア側からは日本,中国,韓国と,ASEAN東南アジア諸国連合)のうちカンボジア,ラオス,ミャンマーを除く7ヵ国の計25ヵ国と1機関。米国やアジア各国・地域などで構成するAPECアジア太平洋経済協力会議)が経済協力面で成果を上げているのに対抗し,ヨーロッパ側はアジアとの経済関係強化を図るのが目的。 第1回首脳会議では,欧ア両地域の成長のためのパートナーシップ内政不干渉,知的交流の促進,国連改革,核実験禁止の促進,世界貿易機関WTO)の強化などが声明として出された。首脳会議は2年に1回開き,2回目は1998年,ロンドンで開催。アジア経済危機を回避するための協力体制について協議し,ASEM基金も設立された。2000年の第3回首脳会議は韓国で開催され,南北朝鮮の和解を支援する〈ソウル宣言〉を採択した。2004年ハノイでの第5回首脳会議で,ミャンマー,カンボジア,ラオスのASEAN3ヵ国とEU新加盟の中東欧10ヵ国の加盟が認められた。

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