ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アスガル・カーン」の意味・わかりやすい解説
アスガル・カーン
Asghar Khan, Muhammad
パキスタンの軍人,政治家。インド空軍の将校からパキスタンに移り,1957年7月パキスタン人として初めてパキスタン空軍司令官に就任し,空軍の近代化を推進。 65年7月退任したが,同年9月第2次印パ戦争の勃発で空軍に復帰,指揮をとった。国営パキスタン航空の社長をつとめたのち,68年 M.アユーブ・カーン政権を批判して政界に入り,正義党を結成,アユーブ・カーン退陣の主役となった。 70年テリーク・イスティクラル (団結運動党) の党首。 77年3月の総選挙では,他の8野党とともにパキスタン国民連合を結成して戦った。同連合は選挙に敗れたが,敗北を認めず選挙に不正があったとする反ブットー運動の先頭に立ち,4ヵ月にわたり国内は混乱,ブットー失脚のクーデターが起る原因となった。
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