日本大百科全書(ニッポニカ) 「あとガス」の意味・わかりやすい解説 あとガスあとがす 後(跡)ガスと記されることもある。爆薬を用いた発破のあとのガスや、炭坑内でのメタンガス爆発や炭塵(たんじん)爆発のあと坑内に残るガスをいう。発破のあとガスは窒素、炭酸ガス、水蒸気など人畜に無害であるが、場合により一酸化炭素、窒素酸化物、硫化水素、塩酸ガスなどの有毒ガスが少量発生する。メタンガスの爆発ではガス中に一酸化炭素が0.2~1.5%含まれるが、炭塵爆発では約7%と一般に多い。一酸化炭素は滞留しやすく、きわめて危険であり、爆発による死亡のうち一酸化炭素中毒によるものが90%前後に達している。[野村正勝][参照項目] | 炭塵爆発 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例