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爆発 バクハツ

デジタル大辞泉の解説

ばく‐はつ【爆発】

[名](スル)
物質が急激な化学変化または物理変化を起こし、体積が一瞬に著しく増大して、音や破壊作用を伴う現象。ガス・粉塵・火薬などの化学的爆発は発熱反応が激しく行われたことにより、ボイラー・火山などの物理的爆発は圧力の激しい発生・解放により起こる。また核分裂による核爆発がある。
抑圧されていた感情が急激に外に現れること。「不満が爆発する」

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百科事典マイペディアの解説

爆発【ばくはつ】

急激な物理変化または化学変化によって,反応に関係する物質の容積が著しく増大し,周囲に急激な圧力上昇をもたらし爆発音を発したり破壊作用を示す現象。発生機構により熱爆発と連鎖爆発に大別

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世界大百科事典 第2版の解説

ばくはつ【爆発 explosion】

爆発という言葉は日常しばしば使われているが,その定義を与えるとなると必ずしも容易ではない。その理由は爆発が厳密な意味での科学用語でないところにある。しかし一般には,なんらかの原因により急激な圧力の上昇が生じ,容器の破壊や音響を伴って,その圧力が解放される現象をいうことが多い。爆発には,気体や液体の膨張相変化などの物理過程が圧力の発生源になる物理的爆発と,物質の分解,燃焼などの化学過程により圧力が上昇する化学的爆発がある。

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大辞林 第三版の解説

ばくはつ【爆発】

( 名 ) スル
発熱を伴う急激な化学反応、気体や液体の急激な膨張や相変化、あるいは核反応の結果、急激に増大した圧力が瞬時に解放される現象。しばしば光・音響・衝撃波の発生や、機械的な破壊を引き起こす。 「火薬が-する」 「 -音おん
内にこもっていた感情などが、一時に、激しい勢いで表に現れること。 「怒りが-する」

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

爆発
ばくはつ
explosion

圧力の急激な発生あるいは解放のために容器が破裂したり、または気体の急激な膨張によって爆発音や破壊作用を伴う現象。この原因は、分解や燃焼などの化学反応が急激に進行した結果の体積の急激な増加であることがほとんどである。もっともよく知られた例としてはトリニトロトルエン(TNT)やニトログリセリン、ダイナマイトなどの爆発がある。ニトログリセリンは、薄い層に点火しても緩やかに燃焼がおこるだけであるが、急激に加熱すると分解がおこり、大量の気体を生じる。
  4C3H5N3O9―→
  6N2+12CO2+O2+10H2O
 有機の過酸化物や硝酸エステルなどもいずれも爆発性であるのは、分解によって瞬時に大量の気体を発生可能であるためである。物質の分解反応の形態は、〔1〕緩慢な分解、〔2〕燃焼、〔3〕爆燃、〔4〕爆轟(ばくごう)、の四つに大別できる。このうち爆発に関連のあるものは〔3〕と〔4〕である。[山崎 昶]

爆燃

(まき)や石炭が燃える場合のように、一つの分子の反応熱が順次隣の分子に伝わって加熱、分解がおこることをさす。銃砲内での火薬の爆発などはこれであり、伝播(でんぱ)の速度(爆速)は毎秒300メートル以下のものが多い。[山崎 昶]

爆轟

爆発の伝播速度が媒質中の音速よりもずっと大きく、強い衝撃波を生じる場合である。TNTの場合、爆速は装填(そうてん)比重1.59で毎秒6700メートルである。雷汞(らいこう)は毎秒5400メートル(装填比重4.5)、アジ化鉛も毎秒5300メートル(装填比重4.6)の爆速をもっている。通常、爆速が毎秒1500メートル以上の場合を爆轟とよぶ。この場合は伝火と燃焼のプロセスは一体化されてしまい区別することができない。
 爆轟がおこると、気体の圧力は数千気圧、温度も数千℃になる。混合気体で爆轟がおこる際、その範囲はある一定の領域に限られるが、アセチレンやメタン、プロパンなどの炭化水素は、かなり広い混合範囲にわたって爆轟をおこしやすい。炭坑内のガス爆発(メタンによる)あるいは最近頻発するアパートやマンション等の都市ガスやプロパンガスによる爆発はこの例である。水素と酸素の混合気体も広い範囲で爆轟しやすい。とくに水素二容、酸素一容の爆鳴気は激しい爆発をおこすので、水素爆鳴気とよばれている。[山崎 昶]

粉塵爆発

普通には燃焼や爆発などをおこしそうにない固体物質でも、細かい粉末状態で空気と混合している場合、点火や静電気の火花などで爆発することは珍しくない。これを粉塵(ふんじん)爆発という。炭坑の炭塵爆発などは著名であるが、小麦粉の倉庫なども火災時に粉塵爆発をおこしやすい。木炭やアルミニウム、タバコ、飼料や米糠(こめぬか)、粉ミルク、果てはココアや硫黄(いおう)粉末、洗剤のようなものまで爆発をおこす。この場合、爆発の可能性は、粒子の大きさが700マイクロメートル以下だと危険となり、100マイクロメートル以下では著しい危険性をはらむ。爆発限界は粒径が小さいほど低いが、多くの場合1立方メートル当り10~50ミリグラムである。最小発火エネルギーは10~80ミリジュール(2.5~20ミリカロリー)である。[山崎 昶]

連鎖爆発

爆発性の混合気体は、いわゆる熱爆発よりもずっと低温なのに爆発をおこすことがある。これは連鎖反応のためであり、連鎖爆発といって通常の熱爆発と区別しておくことが多い(もっとも最近の研究結果では、熱爆発もまた異なった連鎖反応の結果おこるらしいので、区別は単に現象面だけのものとなるかもしれない)。
 例として、水素と酸素の連鎖反応の機構を取り上げてみる(以下はそのプロセスを示す式である)。
〔水素と酸素の連鎖反応〕
H2+O2→H+HO2 (1)連鎖開始
H+O2→OH+O (2)連鎖移動
O+H2→OH+H (3)連鎖移動
OH+H2→H2O+H (4)
H+O2+3H2→2H2O+3H (5)〔(2)+(3)+(4)〕
連鎖開始反応によって水素原子が生じる。これが元となって、以下(2)、(3)、(4)と反応が進む。この(2)、(3)、(4)の反応を一つにまとめると(5)のようになり、1個の水素原子から3個の水素原子が発生することになる。これがふたたび(2)に戻って反応に関与するから、このサイクルによりたちまちにねずみ算式に反応が進むことになる。
 このような連鎖反応がおこるには、反応気体の圧力が重要である。圧力が低すぎれば、反応中間体の原子やラジカルの衝突の機会は減るが、高すぎると、ラジカルどうしの再結合などがおこって連鎖は切れる。したがって連鎖反応のおこる上限と下限ができることになる。
 水素と酸素の連鎖反応においてはのような爆発限界がある。この場合、第二限界のところでは、反応性に乏しいHO2の生成のために連鎖が止まる。このHO2は器壁に衝突して反応系から除かれてしまう。これより高圧ではまた反応は緩やかに進行するようになるが、さらに高温ではもう一つの爆発限界があり、これから上では熱爆発がおこる。[山崎 昶]

熱爆発

酸化剤と燃料との混合物、たとえば酸素と水素の混合気体に放電、加熱、急激な圧縮などで爆発がおこるとき、反応速度が大きくなると、反応によって熱が発生する速度のほうが、周囲に熱を逸散させる速度より大となり、反応熱の蓄積がおこって爆発となる。これを熱爆発という。[山崎 昶]

爆発の利用

爆発性物質は確かに危険なものであるが、専門家が用途に応じて利用すれば、さほど忌避すべき存在のものではない。ダイナマイトなども、ニトログリセリンの不安定性を克服したために広い利用が可能となった。また、最近の興味ある応用例として、アジ化鉛などを用いて膀胱(ぼうこう)結石を爆発破壊させて粉砕・排出させる試みが成功している。コントロールされた爆発の利用例である。また、爆発エネルギーを利用して爆発発電も研究されている。[山崎 昶]
『千谷利三著『燃焼と爆発』(1957・槇書店) ▽安全工学協会編『安全工学講座2 爆発』(1983・海文堂出版)』

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