アナグノリシス(その他表記)anagnōrisis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アナグノリシス」の意味・わかりやすい解説

アナグノリシス
anagnōrisis

アリストテレスが『詩学』 Peri poietikēsで述べたミュトス要素としてのペリペテイア peripeteia (局面急転) と並ぶ主要概念。その字義どおりの意味は「再認」に近いが,ミュトスの展開についていわれるとき,単なる無知から知への転換を意味するだけでなく,局面を劇的に転じさせる力をもつ血縁関係の決定的な認識である。それゆえアナグノリシスはペリペテイアと緊密な関係に立つものであり,オイディプス王の場合がその典型といわれている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

ドクターイエロー

《〈和〉doctor+yellow》新幹線の区間を走行しながら線路状態などを点検する車両。監視カメラやレーザー式センサーを備え、時速250キロ以上で走行することができる。名称は、車体が黄色(イエロー)...

ドクターイエローの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android