アブーアルワファー(その他表記)Abū al-Wafā'

改訂新版 世界大百科事典 「アブーアルワファー」の意味・わかりやすい解説

アブー・アルワファー
Abū al-Wafā'
生没年:940-997か998

バグダード天文台で活躍したペルシア系数学者,天文学者。ユークリッド,ディオファントスやフワーリズミー著作注釈,改訂したが,いずれも現存しない。算術教科書《書記役人に必要な計算法についての本》はインドの影響を受けておらず,アラビア独自のタイプの算術書としては最も初期のものである。三角法では,従来のプトレマイオス流の正弦表計算を廃し,独自の方法を採用するなど,独創的な業績を残した。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 三浦

世界大百科事典(旧版)内のアブーアルワファーの言及

【二均差】より

…距離にも二均差と同じ周期成分があり,その振幅は3000kmである。二均差はアラビアの天文学者アブー・アルワファーによって発見された。【木下 宙】。…

※「アブーアルワファー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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