アミとアミル(その他表記)Amis et Amiles

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アミとアミル」の意味・わかりやすい解説

アミとアミル
Amis et Amiles

中世ヨーロッパに広く流布していた友情犠牲説話アミアミルの友情』には 11世紀のラテン語書簡詩,12世紀のフランス語武勲詩などのテキストがあるが,13世紀初頭のフランス語で書かれた最古の散文物語のテキストが代表的。同じ日に生れ,容姿,性格ともまったく同じのアミとアミルが出会い,カルル大帝に仕え,出世する。ブラユ伯となり宮廷を離れたアミルは夢で裏切り者と決闘するアミの危急を知り,身代りとなって助力する。神罰によってハンセン病になり,国を追われたアミはアミルに看病され,アミルが自分の子供たちを殺した血でハンセン病はなおり,奇跡は子供たちも生返らせる。感謝の聖地巡礼に出た2人は帰途,同時に病死する。

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