ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説 アルツハイマー型痴呆治療薬アルツハイマーがたちほうちりょうやく アルツハイマー型痴呆の原因についてはまだ研究の途上であるが,b-アミロイド蛋白の蓄積によって神経細胞が破壊され,脳が萎縮し,神経伝達物質の合成が阻害されるという説や,アポプロテイン-E4による神経細胞の破壊が原因であるいう説などがある。このことから,神経伝達物質であるアセチルコリンに焦点を当てた新薬の研究開発が行われている。例としてコリンエステラーゼ阻害剤,アセチルコリン合成酵素の働きを高める物質などがあげられる。また,記憶や伝達に関与する脳神経ペプチド不活性化酵素の阻害剤,アセチルコリンレセプターの選択的アゴニスト,あるいは脳内アセチルコリン代謝回転亢進剤なども開発段階にある。さらに,大脳皮質に直接作用する機能賦活化剤,神経細胞の分化・成長を促進する物質 (NGF) なども注目を集めている。(→認知症) 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by