最新 地学事典 「アルデンヌ地塊」の解説
アルデンヌちかい
アルデンヌ地塊
Ardennes massif
ベルギー南部を中心とし,ドイツ,フランスなどにまたがる東西約200km, 南北100kmの南に張り出した半月形の輪郭をもつ山地。カンブリア?~石炭系からなり,中生界~第三系に囲まれ,バリスカン造山運動によってできた基盤岩地塊であるが,変成作用は微弱で,花崗岩もない。最も分布の広いのはデボン系で,背斜部を占め,千枚岩化したカンブリア?~シルル系を不整合に覆っている。向斜部には石炭系があり,上半(Westphalian)は石炭を含む。内部構造はほぼ東西に走る複背斜と複向斜を繰り返すが,西部では東西,東部では東北~南西方向の褶曲が顕著である。デボン系は南方ほど公海・深海相。デボン~下部石炭系は古典的模式地としてライン地方とともによく知られており,統や階の模式地が多い。東方にはライン片岩山地が続き,北縁にはCondroz anticlineが走り,その北にはブラバン地塊がある。
執筆者:山下 昇
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

