化学辞典 第2版 「アルドン酸」の解説
アルドン酸
アルドンサン
aldonic acid
アルドースのアルデヒド基のみを,穏やかに(たとえば,臭素水,電解酸化法などで)酸化することによって得られるヒドロキシモノカルボン酸をいう.たとえば,グルコースからはグルコン酸が得られる.減圧下で加熱すると,容易にグルコノラクトンになる.アルドン酸ラクトンを十分に還元すれば糖アルコールになるが,ナトリウムアマルガム,水素化ホウ素ナトリウムなどで注意深く還元すればアルドースが得られる.また,アルドン酸をピリジンのような塩基性溶媒中で熱するとα位がエピマー化するので,これらの反応は,アルドースをそのエピマーに相当するアルドースに変換するのに利用される.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報