アルドース還元酵素阻害剤(読み)アルドースかんげんこうそそがいざい(その他表記)aldose reductase inhibitor

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

アルドース還元酵素阻害剤
アルドースかんげんこうそそがいざい
aldose reductase inhibitor

網膜症,末梢神経障害,腎症など,糖尿病性合併症の予防的治療薬として注目されている薬物。現在,内外で 10種類近くの薬剤が開発段階にある。糖尿病で高血糖状態が続くと,正常の代謝経路だけでは糖を代謝しきれなくなり,ポリオール代謝経路も活性化される。ところが,この代謝系で合成される物質は,多価アルコールとして細胞内に蓄積され,細胞内の水分貯留を高めてしまう。その結果,正常な代謝系が維持できず,最終的には細胞の機能が失われる。糖尿病性合併症の発症メカニズムとして提唱されているこの考え方に基づき,ポリオール代謝系の活性を抑制して合併症の発症・進展の予防を狙い,網膜症や腎症に対しての治験も進行している。

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