アングラ演劇(読み)アングラえんげき(英語表記)underground theater

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アングラ演劇」の意味・わかりやすい解説

アングラ演劇
アングラえんげき
underground theater

正式にはアンダーグラウンド (地下) 演劇といい,1960年代以後,世界各国で生れた反体制・前衛的な演劇活動をさす。日本では,おもに俳優の肉体を武器として新劇に対抗した一連の演劇運動をさし,唐十郎の「状況劇場」,寺山修司の「天井桟敷」,鈴木忠志の「早稲田小劇場」などの演劇集団,あるいは劇作家別役実清水邦夫,演出家の蜷川幸雄らに代表される。彼らは既成の劇空間を破壊するために,小劇場,テント街頭などで公演し,演劇上演の新しい可能性を切り開いた。次いで第2世代として,劇作家のつかこうへいらが登場。しかし次第に新劇や商業演劇と協調した活動がふえ,既成の演劇を破壊する運動としては衰退している。

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