アンチセンス治療法(読み)あんちせんすちりょうほう(その他表記)anti-sense therapy

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アンチセンス治療法」の意味・わかりやすい解説

アンチセンス治療法
あんちせんすちりょうほう
anti-sense therapy

病気の原因になる遺伝子の働きを抑える人工遺伝子をつくって、病気を治したり、ウイルスなどの感染を抑える新治療法。1991年にアメリカのオハイオ大学チームがマウス実験で成功した。癌や自己免疫病感染症RNAが、タンパク合成を指令しようとすると、RNAにぴったりあう人工物質(人工遺伝子)が邪魔をし、病気の細胞増殖をストップさせる。現在、アンチセンスDNAを確実に細胞内へ送り込むベクターの研究など、医薬化へ向け開発が進んでおり、エイズなどの治療に期待が高まっている。

田辺 功]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...

現代の国語の用語解説を読む