ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アンティフォナ」の意味・わかりやすい解説 アンティフォナantiphona ローマ・カトリックの典礼音楽で,『詩篇』の前とあとに歌われる歌をいう。これはユダヤ教の礼拝で,聖歌隊が2手に分れ,『詩篇』の句節の間にリフレイン (アンティフォナ) をはさんで歌う習慣から起った。マニフィカトをはじめ,新・旧約聖書のカンティクムも同様の手法で歌われる。アンティフォナは主として聖務日課の音楽に現れるが,ミサのなかでは入祭唱,奉納唱,拝領唱が,古くはアンティフォナと『詩篇』の句節から成っていた。なお,「聖母マリアのアンティフォナ」として知られる歌が4曲あるが,これらは本来の性格からいえば賛歌 (イムヌス) である。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by