20世紀西洋人名事典 の解説
アントーニオ フォガッツァーロ
Antonio Fogazzaro
1842.2.12 - 1911.3.7
イタリアの小説家。
ビチェンツァ生まれ。
一貫してカトリックの立場から、人間の内面と社会とのかかわり方を追究し続けた作家。抒情詩人として文学界にデビューしたが1881年長編小説「マロンブラ一族」を書き好評。1885年「ダニエーレ・コルティス」で名声を確立し、ロマン主義の色濃い、貴族趣味も顕著な、反自然主義の小説世界を追究し、宗教的神秘主義の大家となった。その後代表作の「古き小さな世界」(1895年)をはじめ、「新しき小さな世界」(1900年)、「聖者」(’05年)、「レイラ」(’11年)等を発表。最後の2作は教皇庁は禁書目録に挙げたが、当時はおおいにもてはやされた。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報