20世紀西洋人名事典 「アンナカヴァン」の解説
アンナ カヴァン
Anna Kavan
1901 - 1968
フランスの小説家。
本名ヘレン・ウッズ・エドモンズ。
作品は憑かれたような雰囲気があり、またそれとは逆説的な陰鬱さで満たされ、強烈で複雑な心象は、夢に似たスタイルのより現実的風景をつくりだしカフカに作風が近い。作品は新しい氷河時代に呑み込まれた世界での探索の物語りである「氷」(1967年)は、彼女の長編の中で全体像が最も表現されている。カヴァンは長年ヘロイン中毒に悩み、自らの命を断った。作品はほかに短編集「アサイラム・ピース」(’46年)などがある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報