ふう‐けい【風景】
〘名〙
※懐風藻(751)春日於左僕射長王宅宴〈大津首〉「日華臨
レ水動、風
景麗
二春
一」
※俳諧・奥の
細道(1693‐94頃)白川の関「風景に魂うばはれ」 〔晉書‐王導伝〕
※空華日用工夫略集‐至徳元年(1384)一一月二六日「君曰、十余年前到レ此、風景彷彿可レ記」
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風景
瀬戸内寂聴による自伝的短編小説集。2011年刊行。第39回泉鏡花文学賞受賞。
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ふうけい【風景 fēng jǐng】
景は〈ひかり〉の意。風光というのと同じ観念に出る語。風と光とで眼前に広がる自然をとらえるのは,風景の語の最も早い用例の一つが中国の3~4世紀ころの《世説新語》に見え,風光の語も六朝・隋・唐から使用が盛んになるように,六朝期における自然観照の態度の確立と関連している。それ以前の自然が比喩的な意味をもって人間にひきつけて見られていた(《詩経》の興(きよう)の技法がその典型例)のに対し,自然を独立した対象物として眺めることが可能となったとき,風景の観念とその語とが成立したのである。
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世界大百科事典内の風景の言及
【風景画】より
…風景を主なる表現対象とした絵画をいう。絵画もしくは浮彫等の背景に風景を表現することは早くにエジプト,クレタ,アッシリアなどの美術に見られるが,風景のための風景画の独立は西洋ではルネサンス期に初めて成立するに対し,中国ではすでに六朝時代に山水画が描かれ,隋唐より日本へも伝来(例,正倉院御物の琵琶の桿撥(かんぱち)画)し,やまと絵へと摂取されていく。…
【風景写真】より
…一般に山や丘,野原や水辺,田園の風景など,四季を通して移り変わるさまざまな自然の景物を主題とした写真をいう。添景としての人物などを取り合わせる場合もあるが,これが主要な対象となるときは,普通,風景写真とはいわない。…
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