アールツーデイーフォー(読み)あーるつーでいーふぉー(その他表記)r2D4

知恵蔵 「アールツーデイーフォー」の解説

アールツーデイーフォー

東京大学生産技術研究所が2003年に完成した自律自航型海中ロボット(AUV:Autonomous Underwater Vehicle)。rは海嶺(Ridge)の略。小形(全長4.4m、空中重量1.6トン)であることを強調して小文字とした。2は2号機を示す。D4は水深(Depth)4000mまで潜航できることを意味する。06年12月に学術研究船「白鳳丸」(海洋研究開発機構所属)に搭載されてインド洋マダガスカル東方の中央海嶺を訪れ、海底の溶岩大平原(長さ26km、幅2.7km、水深2700m)を発見した。07年にはさらに伊豆半島沖と明神礁カルデラの観測を行った。近い将来に予想される海底火山爆発の調査には危機回避能力を備えたAUVが必要になるので、そのための開発を今のうちに進めておかなければならない。

(小林和男 東京大学名誉教授 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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