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中央海嶺 ちゅうおうかいれいMid-Oceanic ridge

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

中央海嶺
ちゅうおうかいれい
Mid-Oceanic ridge

大洋のほぼ中央部を長く走る海底山脈。最も典型的なものは大西洋中央海嶺。周囲の海底より2~3km盛上がった峰をもつ。海嶺の中心部は起伏の激しい地形をもつが,中軸部にリフト・バレーと呼ばれる深い谷がある。その深さは約 1000~2500m,谷の幅は 30~50kmあるのが普通である。海嶺の高まりの水平幅は地域によって異なるが,普通 500~1000kmある。中央海嶺は地形上の高まりとして認められるばかりでなく,種々の地球科学的特徴からその存在を知ることができる。中央海嶺中軸部には,高い地殻熱流量,活発な浅発地震活動が観測される。また大きな地磁気異常が観測されることも多い。中央海嶺の中心軸は,しばしばトランスフォーム断層と呼ばれる断裂帯で大きくずれている場合がある。なかには海嶺軸が 1000km以上の食違いがみられる場合がある。プレートテクトニクス説では,中央海嶺は大洋底の地殻,プレートを現在つくりだしている場所であり,2つのプレートを分ける境界である。中央海嶺でつくり出された大洋地殻は海嶺軸を中心にして,左右に広がっていくものと考えられる。海底に堆積した堆積物の厚さ,海底地殻の年代,海底の地磁気異常の分布が海嶺軸を中心としてほぼ対称になっていて,海嶺軸から離れるにつれて系統的に変化している事実は,プレート・テクトニクス説の妥当性を裏づけている。

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デジタル大辞泉の解説

ちゅうおう‐かいれい〔チユウアウ‐〕【中央海×嶺】

大洋のほぼ中央に連なる幅広い海底山脈。大西洋中央海嶺東太平洋海膨(かいぼう)などがあり、頂上の水深は2500メートルくらい。これと平行する地磁気異常が観測され、プレートができる場と考えられている。震源の浅い地震や高い地殻熱流量も観測される。

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大辞林 第三版の解説

ちゅうおうかいれい【中央海嶺】

太平洋、大西洋、インド湾などの大洋のほぼ中央部を走る巨大な海底山脈。マントル対流の盛り上がり部分にあたる。幅1千~4千キロメートル、海底からの高さ2~4キロメートル。多くの断裂帯で切られて大きな食い違いを示し、この食い違いがトランスフォーム断層をなす。 → マントル対流説トランスフォーム断層プレート-テクトニクス

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

中央海嶺
ちゅうおうかいれい

大洋底の中央部の幅広い地形の高まり。その頂上部は比高2000~4000メートルにも達する海底の大山脈である。海嶺は地球上の大洋底を連ねる一体の構造で、その延長を合計すると6万キロメートルにもなる。海嶺の頂上部には中軸谷とよばれる幅25~50キロメートルの裂け目状の深い谷があり、その両側に険しい地形がほぼ対称的に展開している。この中軸谷に沿って地震活動が集中し、火山活動もみられる。海洋底拡大説によれば、海嶺は地球内部から物質が上昇してくる所で、中軸谷はその湧(わ)き出し口にあたり、そこで新しい海底が誕生するとされている。[勝又 護]

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世界大百科事典内の中央海嶺の言及

【海底地形】より

…これらプレートの運動によってプレート境界に起こる相対的運動は,プレート同士が離れるか,ぶつかるか,すれ違うかの3種類に限られる。 離れるプレート境界ではアセノスフェアが海底近くまで上昇し,中央海嶺を形成する。中央海嶺は,北極海,大西洋,インド洋などの大洋のほぼ中央に連なる海底の大山脈で,太平洋では南東部に走る東太平洋海膨となっている。…

【海膨】より

…地形の規模や成因に関係なく形態で名付けられる。地球的規模をもつ中央海嶺の一部にもその形態から東太平洋海膨という名称がある。中央海嶺は一般に比高2~3kmであるが,幅の方は300~400kmの海嶺型と幅500kmをこす海膨型がある。…

※「中央海嶺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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