イオン価(読み)イオンカ

関連語 名詞

精選版 日本国語大辞典 「イオン価」の意味・読み・例文・類語

イオン‐か【イオン価】

  1. 〘 名詞 〙 イオンの電価数。イオンのもつ電気量を電気素量で除した数として定義される。食塩水ではナトリウムがプラス一価をとり、塩素はマイナス一価のイオン価をもつイオンとなっている。同一の元素であっても化学形態の違いによりさまざまなイオン価をとりうる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

化学辞典 第2版 「イオン価」の解説

イオン価
イオンカ
ionic valency

イオンのもつ電気量を電気素量で割った値.イオンの電価,イオンの価数ともいう.絶対値だけをいうこともある.元素については,希ガス型電子配列をとって安定化する傾向のある典型元素では,1族アルカリ金属では最外殻電子1個を失って+1価,17族ハロゲン元素では最外殻に電子1個を収容して-1価をとるように,周期表位置と関係がある.希ガス型とは異なる安定構造をもつ遷移金属元素陽イオンでは,一定した傾向はない.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のイオン価の言及

【イオン】より

…イオンの帯電の原因が1個または数個の電子の授受によることからわかるように,イオンがもつ電荷の量は電気素量e(=1.6021892×10-19C)の整数(正または負)倍に等しい。この整数の値をイオン価valency,イオンの価数,イオンの電価などといい,イオンを表すさいには,このイオン価と電荷の符号を化学式の右肩に付して,たとえばH,Ca2+(またはCa++),SO42-(またはSO4--)などのように書く。Hは1価の陽イオン,Ca2+は2価の陽イオン,SO42-は2価の陰イオンである。…

※「イオン価」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む