山川 世界史小辞典 改訂新版 「イコン破壊運動」の解説
イコン破壊運動(イコンはかいうんどう)
iconoclasm
ビザンツ帝国におけるイコン崇拝否定の運動。726年にイコン否定の立場を明確し,730年に諸聖人のイコン破壊を命じる布告を発したレオン3世によって開始され,途中787~815年の中断期を挟んで843年まで続いた。迫害や意見の対立はローマ教皇とフランク王カール大帝との結合を生み,この運動が最終的には否定されたことによって,皇帝の教会支配を挫き,ビザンツ帝国のキリスト教をユダヤ教やイスラーム教に近いものにすることが避けられた。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報