20世紀日本人名事典 「イ・ジンウ」の解説
イ・ジンウ
イ ジンウ
李/珍宇
昭和期の在日朝鮮人 小松川女子高生殺人事件犯人。
- 生年
- 1940年2月28日
- 没年
- 1962年11月16日
- 出生地
- 東京都江東区亀戸
- 別名
- 日本名=金子 鎮宇
- 経歴
- 在日朝鮮人の両親のもとに生まれる。小・中学校を通して成績は良かったが極貧で本も買えず中学生の時図書館から53冊の文学書を盗んだことも。卒業後は中小企業に就職の傍ら、都立小松川高校夜間部に進学。1958(昭和33)年8月17日、同校屋上で同じ定時制2年の女高生(16歳)を扼殺、いわゆる“小松川女高生殺し”事件の犯人として9月1日に逮捕された。余罪として同年4月自宅近くでの賄い婦(23歳)殺しも自供。裁判は超スピードで進行し、少年犯たることも考慮されず、1、2審とも死刑。朝鮮人差別の実態を反映する事件として世間の注目を集めたが’62年11月16日処刑された。死後、朴寿南編「李珍宇全書簡集」(’79年)が出版され、多くの感動を呼んだ。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報