余罪(読み)よざい

精選版 日本国語大辞典 「余罪」の意味・読み・例文・類語

よ‐ざい【余罪】

〘名〙
① つぐなっても余りある罪。つぐないきれない罪。
霊異記(810‐824)中「経ること九日誹謗の罪を償ふ。余罪の後生の世に至らむことを恐り、是を以て慙愧発露す」 〔史記‐呉王濞伝〕
② その罪以外に犯している罪。主罪以外の罪。
自叙伝(1921‐23)〈大杉栄〉七「余罪で幾度か裁判所へ引き出されるたびに」 〔漢書‐刑法志〕

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デジタル大辞泉 「余罪」の意味・読み・例文・類語

よ‐ざい【余罪】

現に取り調べられているか、または起訴されている罪以外の罪。「余罪が発覚する」
つぐないきれない罪。
「死も尚―ありと奏す」〈染崎延房・近世紀聞〉
[類語]事犯犯罪犯行有罪微罪

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普及版 字通 「余罪」の読み・字形・画数・意味

【余罪】よざい

別の罪。また、償いきれぬ罪。〔宋史、文天祥伝〕國びて救ふこと能はず。人臣爲(た)る、死するも餘罪り。

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