イゼベル
Jzebel
[生]?
[没]前845
前9世紀頃のイスラエルの王アハブの妻。シロ (ティルス) の王エテバアルの娘。熱心なバール神崇拝者で,王が「主の目の前に悪を行うことに身をゆだねた」のは,彼女がそそのかしたためといわれ (列王紀上 21・16) ,ヤハウェの預言者を迫害 (列王紀上 16・31,19・2) 。エヒウの暴動の際に殺された。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内のイゼベルの言及
【イスラエル王国】より
…また,アッシリア資料によると,オムリの子[アハブ]は,シリア・パレスティナ地方において,当時最大の兵車隊を持っていた。しかし,アハブの王妃であったフェニキア人イゼベルが,フェニキアの神バアルの礼拝を強制して,ヤハウェ一神教を弾圧したため,オムリ王朝に対する激しい抵抗運動が起こった。これを指導した預言者エリヤとエリシャの影響下に,〈ヤハウェ主義革命〉が起こり,前842年ころエヒウJehuがオムリ家を滅ぼして王位についた。…
【エリヤ】より
…前9世紀の半ばに登場した古代イスラエル民族の預言者。オムリ王朝を築いたオムリは,サマリアを都とし,フェニキアと同盟し,その子[アハブ]の王妃として,シドンから王妃イゼベルJezebelをめとらせた。イゼベルはフェニキアの主神バアルをイスラエルに導入し,ヤハウェ宗教を迫害した。…
※「イゼベル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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