イバノボ岩窟聖堂群(読み)イバノボがんくつせいどうぐん(その他表記)Ivanovo

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イバノボ岩窟聖堂群」の意味・わかりやすい解説

イバノボ岩窟聖堂群
イバノボがんくつせいどうぐん
Ivanovo

ブルガリア北部,ルーマニアとの国境の町ルセの南に位置するイバノボ村にある聖堂群。ルセンスキーロム川沿いの断崖にある自然の岩窟や人工の岩窟を利用した修道院や聖堂で,その数は 300あまりに及ぶ。第2ブルガリア帝国建国の父,イワン・アセン2世の治世 (1218~41) に,岩窟で隠遁,修行していたギリシア正教の修道士ヨアヒムが「主の渓谷聖堂」を建造したのが始まりで,のちにヨアヒムが国王や有力者たちの庇護を受けるようになると,岩窟聖堂は聖地として名声が高まり,次々に拡張されていった。洞窟内の壁面にはタルノボ派と呼ばれる画家たちによってビザンチン様式のフレスコ画が多数描かれた。しかし,1393年オスマン帝国によって王国が滅び,異教徒圧政を受けるうちに風化が進み,現存するものは最盛期の3分の1にすぎない。 1979年世界遺産の文化遺産に登録。

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