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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
オーストリアのバイオリン奏者、指揮者。ウィーンとライプツィヒでバイオリンを学び、1849年リスト指揮下のワイマール宮廷管弦楽団の首席奏者に就任したが、リストの主義・主張になじめず、53年ハノーバー宮廷音楽家となる。同年シューマンをデュッセルドルフに訪問、ここで知り合ったブラームスと生涯親交を結び、バイオリンに関してブラームスに多くの助言を与えた。主宰したヨアヒム弦楽四重奏団は、ベートーベン演奏に一時期を画したと評された。教育者としても優れ、68年ベルリンに新設された音楽大学(現ベルリン芸術大学)の学長に就任、亡くなるまでその職にあって基礎を固め、ドイツにおける音楽専門教育の一中心をつくりあげた。
[岩井宏之]
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出典 (社)全日本ピアノ指導者協会ピティナ・ピアノ曲事典(作曲者)について 情報
…ユンカーは辺境伯の財政難に乗じて,領主裁判権や免税権など大きな特権を獲得し,領邦議会でも領邦行政でも力をふるうようになった。選帝侯ヨアヒム2世Joachim II(在位1535‐71)は,1539年ルター主義を採用して宗教改革を行ったが,教会・修道院財産の没収もここではユンカーの勢力強化に役だてられ,農村における彼らの支配権をいよいよ不動のものたらしめる結果を生んだ。 こうしてブランデンブルクでは,17世紀の中葉まで貴族優位の身分制国家体制が続くが,この間に選帝侯ヨハン・ジギスムントJohann Sigismund(在位1608‐19)は1613年カルバン主義に改宗,14年にはライン下流域の小領邦クレーベ,マルク,ラーフェンスベルクを,18年にはプロイセン公国を継承権にもとづいて獲得することにより,領土を拡大した。…
…カデンツァは演奏者の即興演奏にゆだねられることが通例であったが,このころから作曲者自身がカデンツァを作曲する例もみられ,ロマン派に入るとむしろ作曲者がカデンツァを書き込むのが通例となった。今日,カデンツァの書き込まれていない楽曲を奏する場合,他の音楽家が別に作曲したものを使用することが多く,とくにバイオリン奏者のヨアヒムなどは,多数のカデンツァを作曲している。ロマン派の標題つきの小品(キャラクター・ピース)などにおいて,楽曲の結尾の華美で即興的な部分にこの名を付した例もある。…
…他方19世紀には,作曲家と演奏家が協力し合い,高度な演奏効果と作曲家の個人様式の追求を調和させることに成功した例も少なくない。メンデルスゾーンの《バイオリン協奏曲》にはダーフィトFerdinand David(1810‐73)が協力し,J.ヨアヒムのためには,シューマン,ブルッフ,ブラームス,ドボルジャークなどが優れた協奏曲を書いている。高度の名人芸を優れた音楽性に結びつけようとした19世紀後半のバイオリン曲には,同時代の名演奏家P.deサラサーテにささげられたE.ラロの《スペイン協奏曲》(1873)やサン・サーンスの《バイオリン協奏曲第3番》(1880),またソナタとしては,ブラームスの3曲(1879,86,88),ベルギーの名手E.A.イザイエにささげられたC.フランクの傑作(1886),ノルウェーの抒情性に富んだE.グリーグの第3番(1887)などがあり,今日の演奏会の重要な曲目を形成している。…
※「ヨアヒム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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