イブンアルクーティーヤ(その他表記)Ibn al-Qūṭīya

改訂新版 世界大百科事典 「イブンアルクーティーヤ」の意味・わかりやすい解説

イブン・アルクーティーヤ
Ibn al-Qūṭīya
生没年:?-978

西ゴート王族の血をひく名門の出身で,後ウマイヤ朝臣従した。詩文,文法学,伝承学等に長じ,晩年には裁判官もつとめた当代碩学。著作としては優れた文法書のほかに,《アンダルス征服史》が残されている。この史書には多くの異本があり,不正確な情報も混入しているが,文献の希少なこの時代の歴史研究にはきわめて重要である。9世紀のコルドバの宮廷生活を中心とした貴重な伝承逸話は,当時の歴史,風俗を知るための不可欠の資料となっている。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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