いも(芋/藷/薯)(読み)いも

百科事典マイペディア 「いも(芋/藷/薯)」の意味・わかりやすい解説

いも(芋/藷/薯)【いも】

一般に植物の根や地下茎デンプンなどを貯蔵して肥大したもの。食用やデンプン原料となるものが多く,主食とする所も少なくない。歴史的には,東南アジアを中心とする熱帯・亜熱帯ではタロイモヤムイモが,南米の熱帯低地ではキャッサバそのほかが,メキシコの高原ではサツマイモが,南米アンデスの高地ではジャガイモが,それぞれ一時期の栽培作物の中心となり,いも栽培型の,いわゆる種子によらず根分けや挿芽により繁殖する栄養繁殖作物を栽培する根栽農耕文化を形成したと説かれる。アジアの温帯地域では,タロイモの中からサトイモが,ヤムイモの中からナガイモが,そして日本原産のジネンジョヤマノイモ)などが栽培されてきた。いもの最大の特徴として,全植物体に占める収穫部分(いも)の割合が大きく,単位面積当りのデンプン生産量が大きいことがあげられる。

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