イリド

化学辞典 第2版 「イリド」の解説

イリド
イリド
ylide

ホスホニウムイリド(図(a)),スルホニウムイリド(図(b))のように,炭素陰イオンヘテロ原子オニウムイオンと隣接して結合している双性イオン構造化合物総称周期表3周期以降の原子のオニウムイリドには,炭素陰イオンの電子d軌道に取り込んだ構造との共鳴が考えられている.

ホスホニウムイリドはウィッティヒ試薬ともよばれる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イリド」の意味・わかりやすい解説

イリド
ylide

R3N+-C-R'R'' ,R3P+-C-R'R'' および R2S+-C-R'R'' などのように,炭素と炭素以外の元素との間が,共有結合性とイオン結合性との両方の結合様式をもつ化合物をイリド化合物という。トリメチルアンモニウムエチリド (CH3)3N+-C-H(CH3) などはその結合の特異性が注目され,その反応性に対し多くの研究がある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android