改訂新版 世界大百科事典 「イーストテキサス油田」の意味・わかりやすい解説
イースト・テキサス油田 (イーストテキサスゆでん)
East Texas
アメリカ,テキサス州の北東隅,ダラスの東方約20kmに位置する油田。究極可採鉱量は54億バレル(60億バレルとの報告もある)で世界第44位,アメリカではアラスカのプルドー・ベイ油田に次ぐ第2位の油田である。1930年発見。油層は白亜紀の砂岩で,油は大きな傾斜不整合によって楔状に削剝もしくは尖滅した砂岩中に集まり,層位トラップと解釈されている。油層の厚さは北部で11.8m,中部で7.6m,南部で8m。平均孔隙率は25~27%,平均浸透率は1.5~2.1ダルシーである。油質は比重39°API,硫黄分は0.3%。38年から水攻法が実施されており,95年の時点で52億バレルの原油を生産している。
執筆者:加藤 正和
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報