ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウェンチディウス」の意味・わかりやすい解説
ウェンチディウス
Ventidius, Publius
[没]前38. ローマ
古代ローマの将軍。同盟市戦争のときローマに捕えられ,釈放後,馬丁となったといわれるが,のちユリウス・カエサルに見出されて引立てられ,元老院議員となった。カエサルの死後,43年元老院側の A.ヒルチウスに敗れた M.アントニウスを援護して執政官 (コンスル ) に任命された。小アジア,シリアに遠征,39年キリキア峠とアマノス山で,38年にはギンダロス山でパルティア人を撃破,凱旋式ののち死亡。古来,好運に恵まれた人物の実例としてしばしば語り伝えられた。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報