ウォーターフォール(読み)うぉーたーふぉーる(その他表記)waterfall

翻訳|waterfall

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウォーターフォール」の意味・わかりやすい解説

ウォーターフォール
うぉーたーふぉーる
waterfall

ソフトウェア開発をはじめとするシステム開発で用いられる、開発プロセスの一つ。ウォーターフォール・モデルのこと。ウォーターフォール(滝)という名称のとおり、水が上から下に流れ落ちるように、各工程順番に進めていく開発手法であり、前の工程に戻らないことが原則となる。

 計画時に、あらかじめ作業全体を複数の工程に分割しておいて、その手順に従って順序立てて実施していくもので、たとえば、開発プロセスを、基本計画、外部設計内部設計、プログラム設計、プログラミング、テスト、運用などの工程に分けて、順番に仕上げていく。各工程を明確に定義して一括で管理するため、全体が整理されて体系化しやすい。また、作業の順番が明確であるためスケジュール管理がしやすく、作業時の資源や工数などの手配が行いやすいなどのメリットがあり、大規模なプロジェクトに向いている開発手法である。一方で、全体像がわかりやすい反面、最終的な完成形になるまでシステムの確認ができないため、仕様の変更などがあった場合には計画全体の見直しから行わなければならないなどの欠点もある。そのため、試作品をつくることであらかじめ確認しながら開発を行うプロトタイプモデルや、ウォーターフォール・モデルとプロトタイプ・モデルを組み合わせたスパイラル・モデルなどの開発技法とあわせて使い分けられている。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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