最新 地学事典 「ウクライナ楯状地」の解説
ウクライナたてじょうち
ウクライナ楯状地
Ukrainian shield
ウクライナ南部に分布する先カンブリア時代の地塊。ドニエプル川下流から西~北西に東西約800km,面積約20万km2にわたって分布。ロシア台地の基盤岩の一つ。バルト楯状地に対応した5期の変動期,Katarchaean(3,600~3,000Ma)・Dnieprovian(2,700~2,300Ma)・Bug-Podolian(2,300~1,900Ma)・Krivoi Rog(1,900~1,700Ma)・OvruchおよびVolnian(1,700~1,150Ma)が区別された。しかし近年以下の3期にまとめられた。1)最古期岩は,角閃岩相~グラニュライト相の変成を受けた苦鉄質~超苦鉄質火山岩・深成岩とiron-quartzite・quartziteからなるAuly Seriesで,3,700±200Maのトーナル岩とplagiograniteに貫入される。2)中東部のDniepr地域は典型的なグリーンストーン-花崗岩帯で,3,250±140Maの緑色片岩相~角閃岩相の変成を受けた火山岩・堆積岩類(Konka-Verkhovtsevo Series)と3,000±20Maの変動時花崗岩からなり,2,700±100Maの後変動時花崗岩に貫入される。3)これら始生界基盤上には原生代早期のKrivoi Rog Seriesで代表される弱変成被覆岩層(2,000±100Ma)が広く分布し,以後ほぼ安定化する。
執筆者:加納 隆
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

