ウフェボワニ(読み)うふぇぼわに(その他表記)Félix Houphouët-Boigny

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウフェボワニ」の意味・わかりやすい解説

ウフェボワニ
うふぇぼわに
Félix Houphouët-Boigny
(1905―1993)

コートジボワールの政治家。バウレ人首長の家に生まれる。セネガル医学を学び、約20年間開業し、同時にコーヒー園経営者となり、1944年にはアフリカ人農民組合を組織し、フランスの差別的政策に反対した。1946年にコートジボワール民主党(PDCI)、ならびにフランス領西アフリカ全域にわたる政党アフリカ民主連合(RDA)を組織して独立運動を進めた。フランス国民議会議員に選出され、ドゴール内閣に入閣した。1950年代末期、独立達成直前の時期には、連邦制を主張するセネガルのサンゴールらと対立し、各個別領域の独立を主張した。1960年独立に際して大統領就任。親フランス・親西欧外交政策をとり、外資を導入して経済の多様化を進め、1960年代から1970年代前半に目覚ましい経済成長を達成させた。

[中村弘光]


ウフエボワニ
うふえぼわに

ウフェボワニ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウフェボワニ」の意味・わかりやすい解説

ウフエ=ボワニ
Houphouët-Boigny, Félix

[生]1905.10.18. ヤムスクロ
[没]1993.12.7. ヤムスクロ
コートジボアールの政治家。 1945年 10月フランスの第四共和政発足とともに植民地議会選挙当選。 46年 10月以来アフリカ民主連合 RDA党首。一時フランス共産党の支持で独立運動を行なったが,50年共産党と決別,親フランス政策に転向。 58~59年フランス国務相となり,フランス共同体創設に努力。 60年8月コートジボアール民主党の一党体制下で独立後,11月の選挙で初代大統領に当選。以後コートジボアール民主党の一党体制下で連続当選 (1965,70,75,80,85) し,複数政党制移行後初の大統領選挙 (90.10.) でも 80%をこえる得票率をあげて7選されたが,在任中病没。親フランス,自由主義的な政策で知られた。

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