改訂新版 世界大百科事典 「アフリカ民主連合」の意味・わかりやすい解説
アフリカ民主連合 (アフリカみんしゅれんごう)
Rassemblement Démocratique Africain
植民地体制下のフランス領西アフリカで結成されたアフリカ人の政党。1946年10月,フランス領スーダン(現,マリ)の主都バマコで,800名にのぼるアフリカ人政治指導者を各地から結集して結成大会を開催し,委員長にウフエ・ボアニー(のちのコートジボアール初代大統領)を選出した。以後,この地域の独立運動の過程で中心的な役割を果たした。党名が示すようにフランス領アフリカで独立運動に従事するあらゆる勢力の結集を図ったが,サンゴール(のちのセネガル初代大統領)の率いるフランス社会党系のグループが設立当初から参加せず,46年のフランス総選挙では,旧フランス領西アフリカの13議席中,互いに6議席を分けあった。その後,50年にはそれまで提携していたフランス共産党とたもとを分かち,内部的にも急進派が次々に離脱,60年の独立によって各支部は各国を基盤とする独立の政党となり,〈連合〉は事実上,解体した。
執筆者:原口 武彦
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報