精選版 日本国語大辞典 「うまのみみにかぜ」の意味・読み・例文・類語
うま【馬】 の 耳(みみ)に=風(かぜ)[=念仏]
- ( 「馬耳東風(ばじとうふう)」による。馬の耳に風が当たっても(馬に念仏を聞かせても)馬はいっこう気にとめないところから ) 人の話が耳にはいっても全然心を動かさないことのたとえ。牛の角に蜂。馬の耳。
- (イ) うわのそらで、人の忠告に従う気がないことのたとえ。
- [初出の実例]「むまのみみに風 うしのまへにしらぶる琴」(出典:俳諧・毛吹草(1638)二)
- 「こんな奴に物をいふのは、馬の耳に念仏だ」(出典:歌舞伎・鶴千歳曾我門松(野晒悟助)(1865)序幕)
- (ロ) 無知なために、高尚なことを聞いても、いっこうに理解できないことのたとえ。
- (ハ) 自分の利益にならないことを聞いて関心を示さないことのたとえ。聞いた事柄について、われ関せずの態度をとること。知らぬ顔。