日本大百科全書(ニッポニカ) 「ウラン中毒」の意味・わかりやすい解説 ウラン中毒うらんちゅうどく ウランは生体に対して化学的毒性と放射線障害を与える。ウラン中毒という場合は化学的毒性によるものをさすことが多い。これは可溶性のウラニル塩の吸入により、呼吸困難、チアノーゼ、腎(じん)障害などをおこす。環境の改善により比較的短期間(約2週間)で回復する。放射線障害では、ウラン235が崩壊するときにα(アルファ)線とγ(ガンマ)線を、ウラン238はα線、β(ベータ)線、γ線を放出し、これらの放射線が生体に作用して障害をおこす。[重田定義][参照項目] | 放射線障害 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例