化学辞典 第2版 「ウンウントリウム」の解説
ウンウントリウム
ウンウントリウム
ununtrium
Uut.原子番号113の元素.電子配置[Rn]5f 146d107s27p4(推定)の周期表13族元素.原子量284.周期表でタリウムの下に位置する(エカタリウム).合成がIUPACにより確認されていないため,元素名はまだ確定していない.したがって,元素名も113番を意味する暫定的組織名で,元素記号もその頭文字をとったもの.常温で固体と思われる金属元素.短寿命人工元素.ロシア・ドゥブナの原子核合同研究所で,アメリカのローレンス・リバモア(Lawrence Livermore)国立研究所の研究者との協力によって, 95243Amを標的として48Caで衝撃してつくられた4原子の115番元素(Uup)のα崩壊生成物として,質量数283,284の核種が得られた.このうち,1原子は111番元素レントゲニウムへのα崩壊に1.2 s を要したとされる(2004年2月発表).α崩壊系列は105番元素ドブニウムまで追跡されている.[CAS 54084-70-7]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報