ポーランド中央部、首都ワルシャワの南西120キロメートルに位置する同国第二の都市。ウージ県の県都。ビスワ川の低地と中央台地との境に発達している。人口78万5090(2002)。ルージとかロッズなどともよばれるが、ウージのほうが原音に近い。ポーランド最大の繊維工業地帯で、ほかに電気機械、印刷、化学、食品、医療・繊維機械工業が集積し、有数の工業都市である。ポーランドのほぼ中央に位置する交通の要衝で、国内最大の貨物駅がある。第一次世界大戦前までロシア領であったが、大戦時にポーランド領となった。1939年ドイツが占領してドイツ化政策を進めたが、45年1月ソ連軍により解放された。19世紀まで小さな村落にすぎず(1827年の人口は339人)、大都市のなかでは歴史が新しい。19世紀にドイツから織工を招じて急速に発達し、人口は1870年5万人、1897年25万人、1921年45万人、1939年67万人と増加し、大繊維工業都市へと成長した。繊維工業は市内から周辺都市(パビアニツェ、ズギエシ、オゾルクフなど)へ拡大し、全国の繊維工業労働者の約40%がこの地方に集中している。また、工業とともに教育、文化、行政上の重要な中心地で、総合大学のほか、工業、医学、経済の単科大学や研究機関があり、8万人以上の学生が学ぶ。毎年国際見本市が開かれ、国内外の企業の誘致も盛んで、映画製作も行われるなど、高い都市機能をもっている。
[山本 茂]
…ポーランド中央部,同名県の県都。ウッジ,ウージとも呼び,かつてロズ,ルージと呼ばれたこともある。ポーランド第2の大都市で,人口82万8500(1995)。…
※「ウージ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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