化学辞典 第2版 「エキシプレックス」の解説
エキシプレックス
エキシプレックス
exciplex
励起錯体ともいう.分子Aが電子的に励起されて A* になり,近傍にあるほかの分子Bと錯体を形成するとき,この錯体をエキシプレックス,Bがもとの分子と同じAのときは,エキシマー,あるいは励起二量体という.通常,励起されていないA,B分子間では錯体をつくらない.エキシプレックスは溶液系の光化学反応において,しばしばその存在が仮定され,AやBが単独に存在するときの光励起によって生じる励起状態の発光や,光吸収との違いの説明に用いられている.[別用語参照]電荷移動錯体
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報