食の医学館 「エキナシア」の解説
エキナシア
エキナシアはキク科の多年草で、ローズがかったピンクから紫色の花を咲かせます。北アメリカの草原や森林地域に生育する9種類のうち、3種類が医薬品に使われています。
かつてはそこに住むネイティブアメリカンが、かぜなどの治療薬として用いていたのを、ドイツの科学者が持ち帰って栽培。第二次大戦後研究がすすみ、現在はドイツで300種類以上もの製品が販売されています。製品はアメリカへも逆輸入され、「免疫機能を高める最強のハーブ」として人気を集めています。
〈定評のある抗菌・殺菌作用〉
○栄養成分としての働き
主成分はシコリック酸、ポリサッカロイド、フラボノイド、コーヒー酸などです。エキナシアには抗菌・殺菌・抗炎症作用があり、ドイツの医療現場ではかぜやインフルエンザの予防と治療、気管支炎や尿路感染症、疼痛(とうつう)、浮腫(ふしゅ)などに用いられています。免疫力を高めることも知られています。
エキスは葉や茎から圧縮抽出しますが、根をアルコールに漬けてチンキ液をつくり、ハーブティーとして飲む場合もあります。
○注意すべきこと
なお、エキナシアの多量摂取は、めまいや吐(は)き気(け)を引き起こすことがあります。また、妊娠中は摂取を避けたほうが無難です。
アレルギー体質の人は、注意が必要です。自己免疫疾患の人は厳禁です。