エスノサイエンス(その他表記)ethnoscience

翻訳|ethnoscience

デジタル大辞泉 「エスノサイエンス」の意味・読み・例文・類語

エスノ‐サイエンス(ethno-science)

民族誌学。各文化圏のもっている、それぞれ価値観自然観に基づいた独自の知識体系。また、それを研究する学問

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エスノサイエンス」の意味・わかりやすい解説

エスノサイエンス
ethnoscience

地球上のさまざまな文化圏が有する独自の自然観に立脚した知識体系。民族科学ともいう。かつてはヨーロッパ起源とする西洋近代科学のみを普遍的な知識体系とみなす傾向が強かったが,近年それが見直され,民族固有の科学が存在しうるという考えが提唱されるようになった。鍼術などの東洋医学がその例としてあげられる。民族固有の自然や生命に対する認識を理解することの重要性から生じた考え方である。(→科学自然科学

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のエスノサイエンスの言及

【文化】より

…言い換えると,文化を〈物的現象,事物,できごと,行動,感情を知覚し,秩序づける固有の体系〉と見る。こういう見方はエスノサイエンスethnoscience,認識人類学などといわれる研究分野を発展させた。この立場の人々は,生物学や自然環境の要因よりも人間の精神活動を重視し,現象を秩序づける〈文化の文法〉の発見に努める。…

【文化人類学】より

…彼らは文化をシンボル体系としてとらえようとする点で共通の立場に立っている。他の一つはエスノサイエンスethnoscienceまたは新民族誌new ethnographyと称する立場で,これは基本的に方法論である。グッドイナフW.Goodenoughを代表とするこの立場の人々は,文化はその担い手の心の中にのみ存在すると考えるところから,民族誌的情報を研究者の先入見的カテゴリーの中に置かずに引き出す方法を考えるのである。…

※「エスノサイエンス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android