エネディ(その他表記)Ennedi

改訂新版 世界大百科事典 「エネディ」の意味・わかりやすい解説

エネディ
Ennedi

アフリカ北部,チャド北東部にある,砂岩の巨大な山塊が砂原に散在する丘陵地帯。行政の中心はファダFada。ラクダを飼う少数のテダTeda族が住んでいる。多くの先史時代の岩陰彩画が残る。おもな遺跡モン・ファダMont Fada,アルシェイArcheï,エグメシナEgmechina,アシミデルAsimidel,マンダ・シナManda China,ハラガナHallaganaなど。壁画大部分は,この地方で牛の放牧が行われた時代以後のもので,牛,馬,ラクダと人物とが関連する図柄が多い。人物像には多様なスタイルが見られる。文字の描出はなく,この地方の岩壁画がトゥアレグ系とは別の部族の手になることを示している。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 重信 木村

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む