エベン族(読み)エベンぞく(英語表記)Even

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エベン族」の意味・わかりやすい解説

エベン族
エベンぞく
Even

北アジアのヤクート地方,チュクチ半島の一部および北東部のオホーツク海沿岸に居住する先住民。旧称ラムート族。人口約1万 7200。言語,文化のうえではエベンキ族と密接な関係をもっている。生業北方に住むエベン族では狩猟とトナカイ飼育であり,運搬手段としてトナカイぞりが用いられたが,オホーツク海沿岸のエベン族では半定住生活,漁労,海獣狩猟が行われ,ここでは運搬手段として犬ぞりが使われた。ソ連時代にはコルホーズに組込まれていた。

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