ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エルブールズ山脈」の意味・わかりやすい解説 エルブールズ山脈エルブールズさんみゃくElburz Mountains イラン北部,カスピ海南西のアゼルバイジャン国境から,カスピ海南東のホラーサーン州まで,弧状に走る新第三紀褶曲山脈。ペルシア語ではアルボルズ Reshteh-ye Kūhhā-ye Alborz。全長 900km,幅 25~120km。地質は石灰岩を主とし,ところどころに溶岩を載せる。地形から西部,中部,東部の三つに区分される。西部はタリーシュ山脈と呼ばれ,3000m級の高峰はほとんどなく高原状を呈し,中部は最も高峻で,イランの最高峰ダマーバンド山(5671m)が山脈中に突出している。東部は高度を下げつつコペトダグ山脈に接続する。エルブールズ山脈の両側では気候が極端に異なり,北のカスピ海沿岸は湿潤地帯で森林が繁茂し,南のイラン高原では大陸性の砂漠気候となる。山地は遊牧民の夏の牧地として利用される。鉱物資源は少ない。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by