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溶岩 ようがん lava

翻訳|lava

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

溶岩
ようがん
lava

岩石の溶融状態にあるものおよび地表に噴出して固結したものの総称。火山活動によって地下の岩石の溶融体が噴出する場合,溶融体および固結して地表に出た岩石をともに溶岩という。火口から噴出するときの溶岩の温度は 700~1200℃ぐらいである。

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知恵蔵2015の解説

溶岩

火口や噴火割れ目から、マグマが液体状態を保ったまま噴出したもの。ハワイの溶岩など、流動性が極めて高い玄武岩質溶岩の場合、時速数km以上の速さで溶岩流として数十kmも流れ下ることがある。固結した溶岩の表面は、時には滑らかで波紋の痕跡を残し、厚さも1m以下と薄い(パホイホイ溶岩)。表面が固まった後も、直下の溶岩トンネルを流れ続け、溶岩流の領域を徐々に広げる。流れの速度が上がると、溶岩流の表面はぎざぎざになる(アア溶岩)。流動性の低い安山岩質溶岩などは流下速度が極めて遅く、厚さも10m以上で、溶岩の表面は数十cm以上の岩塊で覆われる(塊状溶岩)。浅間山の鬼押出(おにおしだ)し溶岩がその例。さらに流動性が低くなると火口付近に累積して、溶岩ドーム(溶岩円頂丘)を形成する。

(井田喜明 東京大学名誉教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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デジタル大辞泉の解説

よう‐がん【溶岩/×熔岩】

地下のマグマが溶融状態で地表の火口から噴き出しているもの。また、それが冷却・固結して生じた岩石。

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百科事典マイペディアの解説

溶岩【ようがん】

火口から地上に噴出したマグマ,またはそれが冷却固結してできた岩石。成分としてはケイ酸塩の溶融体が多く,固結した溶岩の大部分は非晶質か細粒結晶質である。溶岩は地上に噴出後,表面から冷え始めるため殻ができるが,内部はかなり後まで高い温度を保ち,そのため内部が流動すると表面の殻にしわがよったり割れたりして特有の構造や模様ができる。
→関連項目溶岩樹型

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世界大百科事典 第2版の解説

ようがん【溶岩 lava】

マグマが地表に放出された溶融状態のものと,それが冷却してできた岩体を溶岩という。溶融状態の溶岩の粘性は,その温度と化学成分によって大きく異なる。噴出する溶岩の温度は普通1000~1200℃である。火山の火口内に溶けた溶岩の溜りができることがある。これを溶岩湖という。地下から供給される溶岩の熱量と表面からの冷却がつり合う場合は,溶岩湖は長期間定常的に存在する。しかし,地下からの溶岩の供給がない場合には,表面からの冷却により,表面にできた固結した部分がしだいに下部に成長していき,やがて溶岩湖はすべて固結する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

溶岩
ようがん
lava

「熔岩」とも表記される。(1)地下から上昇してきたマグマが地表にあふれ出て溶融状態にあるもの、(2)前記(1)が固まってできた岩石、のどちらも溶岩とよばれる。マグマも溶融状態の溶岩もほとんどがケイ酸塩の溶融体で、多少の揮発性成分を含んでいる。圧力の高い地球内部から地表へとマグマが上昇してくると、マグマに含まれていた揮発性成分は気化して膨張し、一部分はマグマから抜け出し、一部分は溶融状態の溶岩の中で気泡をつくる。この溶岩が急速に固まると多孔質の岩石としての溶岩になる。溶融状態の溶岩の温度は1200℃以下である。これが地表上を重力の作用で流れ下ると溶岩流とよばれる。またこの溶岩が火口などの凹地にたまっていると溶岩湖とよばれる。溶融状態の溶岩の粘性は温度、化学組成、揮発性成分の含有量に左右される。二酸化ケイ素SiO2(シリカ)の含有量が低い玄武岩質の高温の溶岩、あるいは揮発性成分の多い溶岩ほど粘性が低く、流動しやすい。溶岩流の流れる速さは粘性と地表面の傾斜によって異なるが、溶岩流の流下する速度は、緩やかな斜面上なら小さいが、急斜面上なら大きく、ときには時速60キロメートルにも達する。[千葉とき子]

陸上の溶岩流

陸上を流下する溶岩流の形態はパホイホイ溶岩pahoehoe lava、アア溶岩aa lava、塊(かい)状溶岩block lavaの3種に区別される。
 パホイホイ(ハワイ語)溶岩とは、表面が滑らかで丸みを帯び、さざ波状やよじれた縄状の表面になって、舌状の先端部をもつものをいう。溶岩流の表面が固まっても(ガラス質)、内部がまだ溶融状態になっていると、表面にできた殻を突き破って中の溶融状態の溶岩が流れ出し、新しい先端部をつくって前進する。パホイホイ溶岩は厚さ20~30センチメートルから数メートルで、表面積の大きいわりに薄いのが特徴である。パホイホイ溶岩は粘性の低い玄武岩質溶岩流(たとえばハワイのキラウエア火山)にみられる。
 アア(ハワイ語)溶岩とは、がさがさあるいはとげとげした、凹凸の激しい表面(ガラス質であるが多孔質)をもつものをいう。溶岩流の底面と上面には直径数センチメートルのクリンカーclinkerとよばれる団塊が集合している。溶岩流は厚さ数メートルから数十メートルで、パホイホイ溶岩より厚い。玄武岩質あるいは安山岩質溶岩に多くみられる。
 アア溶岩よりさらに粘性の高い溶岩流では、固まった厚い殻が、内部で流動し続ける溶岩に引きずられて砕け、直径数十センチメートルの滑らかな破断面をもつ多面体状の岩塊となって、溶岩流の表面や先端部分にたまる。このような溶岩流を塊状溶岩という。塊状溶岩は厚さ数メートル~数十メートルで、玄武岩質溶岩流の先端部分、安山岩質、デイサイト質、流紋岩質溶岩流にみられる。
 一つの溶岩流でも、火口付近ではパホイホイ溶岩、下流部でアア溶岩や塊状溶岩に移り変わる。粘性が高くなると溶岩流は厚く、短くなり、ついにはほとんど流動しないで溶岩円頂丘となる。溶岩流の内部が流下してしまって、表面の殻部分だけが残ったものを溶岩トンネル(大型)あるいは溶岩チューブ(小型)という。溶岩トンネルの天井部分からは円錐(えんすい)状や紐(ひも)状の溶岩鍾乳(しょうにゅう)石が垂れ下がり、その下には溶岩鍾乳石から滴り落ちた溶岩の滴が固まってできた溶岩石筍(せきじゅん)がみられることがある。溶岩流が樹木を取り囲むと、幹が燃えて溶岩の中に円筒状の空洞が残る。これを溶岩樹型という。溶岩樹型の内側には炭化木片が残ることもあるし、樹皮の型や木目が残ることもある。また樹木を取り囲んだ溶岩の一部分が還元されて金属鉄を生じていることがある。[千葉とき子]

水中の溶岩流

溶岩は水の底を流れると、表面が水と接して急冷し、ガラス質になる。粘性が低い(陸上だとパホイホイ溶岩あるいはアア溶岩となる高温の)溶岩は、水底では枕状(まくらじょう)溶岩になる。枕状溶岩とは直径数十センチメートルの枕のような形をした溶岩の塊(ピローpillowという)が積み重なったもので、陸上でできるパホイホイ溶岩の舌状の先端部分が重なった場合と似ている。水底では溶岩の先端部分の殻が割れて中からまだ固まっていない溶岩が流れ出し、枕状の溶岩塊が次々にできていく。大西洋中央海嶺(かいれい)では中軸谷の火口付近で、斜面沿いにピローが数珠(じゅず)つなぎになっているのが観察された。このようなピローでは、長く伸びた方向に平行な筋(すじ)と、それに直交する割れ目がみられる。ハワイのマウナ・ロアが1971~1973年に噴火したとき、パホイホイ溶岩が陸上から海中に流れ込んで枕状溶岩になるようすが目撃された。ピローの表面は水冷されているためガラス質であるが、内部はそれほど急には固まらないので結晶質になる。ピローの断面を見ると、内部ほど結晶が大きく、同心状の成層構造をもつことがわかる。またピローには放射状の割れ目、気泡、空隙(くうげき)がみられる。ピローがそれぞれ独立した岩塊としてきっちり重なっているときには、ピローの上面は凸の球面で、下面は下に並んだピローの凸の球面の間に垂れ下がった形になっている。これは、ピローが重なったときにはまだすっかり固まっていなかったことを示すと同時に、重なったときの上下方向を判定する目安になる。ピローの間には、ピローの破片や水底にあった堆積(たいせき)物のかけらが詰まっていることがある。
 水底を流下する溶岩の前面や下面には、水冷で生じたガラス質殻の破片の集合体(ハイアロクラスタイトhyaloclastiteという)がみられる。枕状溶岩は海洋底で火山活動が続いていた海嶺付近に広く分布していて、海洋地殻の上部をつくっている。海洋の中の火山島(ハワイ諸島など)も基底部分は、枕状溶岩からなる山体をつくった海底火山である。粘性の高い(安山岩質、デイサイト質あるいは流紋岩質)溶岩が水底を流れると、はっきりした枕状溶岩になることはまれである。溶岩の表面が水で急冷されて砕け、ガラス質岩片の集合体として固まるため、火砕岩のような外観を呈する。[千葉とき子]

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世界大百科事典内の溶岩の言及

【台地】より

…狭義には古期岩の水平層から成る台状の地形,すなわち〈大陸台地〉をいう。地形学的台地には大陸台地のほかに溶岩台地,石灰岩台地,火山灰砂台地,洪積台地が含まれる。日本の例では淀橋台,小日向(こびなた)台,富士見台など〈○○台〉の地名の場所は台地地形の一部で,多くは洪積台地にあたり,一方,秋吉台,平尾台,帝釈台,阿哲台などは石灰岩台地にあたる。…

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